身の程をわきまえろ!男タカシのアラフォー婚活ブログ

ネット婚活でも意外と何とかなる!?婚活日記

バナナさん⑫交際一か月での別れ

消え入りそうな声で謝ってくるバナナさん。
今にも泣き出しそうな彼女ではあるが、正直何て答えたらいいのかよく分からなかった。


初めての温泉旅行。
それが旅館に到着するや否や、「こんな高い部屋をとるなんてアナタはおかしい」そう怒り出した彼女。
私の感覚では、全く以って意味不明な展開である。


そんな話を延々とされた上で、「馬鹿なこと言っちゃった」と泣きそうになりながら謝られても…
こんな時、一体どんなリアクションをしたらよいというのだろう。


「もういいよ」
「せっかくきたんだし、温泉くらい入ってきなよ」


そう促す私と、泣きだすバナナさん。
今思い出しても、これは本当にしんどい時間だった。


泣きじゃくる彼女を、上手く慰めてあげることも出来ない。
私は、自分で思っているよりもひどく冷淡な人間なんじゃないか。そんな自己嫌悪にすら陥る羽目に。


豪勢な夕食も、味などほとんどしなかったような気がする。


仲居のおばちゃんがすごく楽しい方だったのが、せめてもの救い。
空気を察してくれたのか、引きこもり息子の話を面白おかしくしてくれたものだ。


(おばちゃん、ホントありがとう。今度また来るからね。)


その後は、当たり障りのない会話に終始する二人。
何となくTVを見つつ、ホントに帰れば良かった。そう後悔する私であった。


結局、部屋のテラスに備えられた露天風呂は一度も使うことはなく。ツインベットで別々の就寝となった私達。
朝ごはんも頂かずに、速やかにチェックアウトを済まして旅館を後にする。


あー。
もう、どうにもいたたまれない。


「申し訳ないけど、私は新幹線で帰るね」


そのまま熱海駅まで辿り着くと、そこで解散。
こうして、人生最悪の温泉旅行は幕を閉じたのであった。


「改めてちゃんと話がしたい」


それからすぐに彼女からLINEも届くが、いまいち返信する気になれない私。
そうして数日が経ち。
相変わらず届く彼女からのLINEを、いつまでも無視しているわけにもいかないよね。
そう思ってはみるのだが、どうしても彼女とお付き合いを続けていく気にはなれなかった。


率直にそう返すと。


「別れ話をLINEで済ませる気なの」
「最っ低ー信じられない」


そんな最後の返信に、心がズタズタにされた気がする…
スマートに別れられないのは、全部男が悪いよね。
本当にごめんなさい。


こうしてバナナさんとの交際は、一か月にも満たない期間で終わりを告げたのであった。