身の程をわきまえろ!男タカシのアラフォー婚活ブログ

ネット婚活でも意外と何とかなる!?婚活日記

リンゴさん①宗右衛門町のホステス

後輩に紹介された39歳のバナナさん。
佐藤仁美さん似の明るい彼女とは、たった一回の温泉旅行で別れることになってしまった。
交際期間はわずか一か月足らず。
もはや、付き合っていたとはいえないレベルだな…


私はホントに女性を見る目がないよ。
バナナさんと終わりにした直後は、正直そう思っていたのだが。


「タカシさんは結婚に向いてるとは思えないけどなぁ」


以前後輩に言われた一言が、私の中でこだましている。
いや、そもそも私の性格に問題があるんじゃないか。
特にバナナさんとの件は、もっとしっかり話をすべきだったのかもしれない。
それをせずに、面倒だからと投げ出してしまうようでは。
「結婚に向いていない」そう言われても仕方ないんじゃ…
だんだんそんな風に思えてきた私。


うーん、まいった。
このままでは、結局同じことを繰り返すだけなんじゃないかな。
そう考えてしまい、なかなか婚活を再開する気になれず。次へと向かう気力がどんどん萎えていくのであった。
それからしばらくは、ただ仕事に邁進する日々を送ることになる。


リンゴさんと出会ったのは、そんな仕事漬けの毎日の中だった。


大きめのプロジェクトが始動して、各社担当者との打ち合わせで大阪へ向かった私。
初回のミーティングが一段落つくと、そのまま食事でもとなる。
22時過ぎには一旦お開きになるが…
「もう一件どうですか」とのお誘いだ。


アルコールに弱い私は、正直この手の展開が苦手だが。
まあそうも言ってられないよね。
半ば強引に連れられてきたのは、大阪ミナミ・宗右衛門町にあるパブだった。


出来るだけ早く終わりますように。


そんな願いもむなしく、ますますヒートアップしていく宴。
小瓶を回して止まった先に居た人が「ウォッカの一気飲み」。まるで学生コンパの様相を呈してくる。


うわ、マジで苦手なパターンだ…
なんて心の中で愚痴ってみても始まらない。
場の空気を壊すことには抵抗のある私なので、飲めないとは言いたくないし。
しょうがないな。
こういう時は勢いで飲んで、後は大人しくしているしかないだろう。


「えー、私もう飲めないよー」


そう悲鳴を上げる女性に代わって、しゃしゃりでる私。


「タカシ行きまーす」


「おー漢だねぇ」


そんなことを数回繰り返すと、もう笑えないくらいに気持ち悪くなっていく…
まぁとりあえず場を盛り上げることには成功したのだから、後はお役御免だよね。


胃の内容物を全て吐き出し、フラフラしながら非常階段で休憩していると。
そっと水を差しだしてくれたのが、ホステスのリンゴさんだった。


「もう無理しないで」
「適当なところで帰っちゃっていいんじゃないかな」


たしか、そんなやりとりだったと思う。
リンゴさんとのファーストコンタクトは、たったそれだけのことだったのである。