二人の今後について、メロンさんとちゃんと向き合おう。
そう思った私であったが。
彼女から返ってきたのは「結婚する気はない」という無情の返答だった…

しばし呆然とする私。
「いや、だったら何で婚活サイトなんかに登録したの」そうつぶやくように聞いてみると。

「彼氏が欲しかったから」

普通にあっけらかんと答えるメロンさんに再び言葉を失ってしまう。

いや、数年前だったらそれでいい。
結婚などする気の全くなかった私だから、むしろ有難いとさえ思ったかもしれない。
一回り近く年下で、めちゃくちゃ可愛くて、スタイルも抜群で、ついでにベットの中での相性も良い。
多少お金がかかるとはいえ最高の彼女ではないか。

しかし今は。
将来を考えられる人を探している。
だから慣れない婚活サイトにも登録したのだ。

「タカシさんのことは好き」
「でも結婚する気は全くない」
そう明言するメロンさんと、これ以上何を話せばよいのだろう。
そんな風に呆然とする私を気に掛けるそぶりもなく、無邪気な笑顔をみせるメロンさん。

うん、どう考えてもお付き合いを続けるべきじゃないよね。
そう頭では分かっているのだが。
じゃあ別れよう。そんな言葉がすぐに出て来ない情けない私…
たぶん。いや間違いなく、もったいないオバケに取りつかれてしまっていたのだ。

そして、そのままズルズルと付き合いを続けていったある日。
メロンさんからいきなり別れを切り出されることになる。

それは文字通り、唐突な出来事であった。