初めて訪れたメロンさんの自宅。
そこで振る舞われた手料理に舌鼓を打つも、やっぱりこの娘との結婚は難しいんじゃないか。
そんな想いがドンドン強くなってしまう私だった。

もう考えるのが面倒になってしまい、飲めないワインをガブガブと。
そしてそのままベットへとなだれ込む。

昼間の彼女とは正直合わない。
しかし。ベットの中の相性はすこぶる良い（ような気がする）。
下ネタのようで誠に恐縮だが、コレも大切なことだ。

でもやっぱり…
私はただ可愛い彼女が欲しかったわけじゃない。
結婚を意識できる彼女と出会いたかったのである。
このままじゃ埒が明かないよね。
そう思った私は、二人の今後についてメロンさんとちゃんと向き合うことに。

シャワーを浴びて戻ってくる彼女に話しかけてみる。

「メロンさんはこれから、私とどうしたいとか考えたことある？」

これをきっかけに踏み込んだ話をしよう。
結果的にダメになったとしても、それはそれだ。
そう気持ちを固めて臨んだ私だったが…
残念ながら、話し合いには全くならなかった。

「考えたことないよー」
「なんで？」

「あっ、そういう意味か」
「そもそも私、結婚したいと思わないし」

いやいやいや、嘘でしょ？
あなたと私はたしかに「婚活サイト」で出会ったはずなんですが…

もちろん、私が気に入らないなら話は分かる。
でも。
そもそも結婚する気が無い！？マジで言ってるの？
激しく動揺する私。

「えっ、じゃあ結婚する気がないなら別れたいって言ったら、別れるの？」

「別れるのはヤダ」
「いいじゃん、結婚なんかしなくても」
「ずっと仲良くしよう♪」

なんだ、コレ。
男性と女性の台詞がまるで逆じゃないか。
理解不能な生き物でも眺めるように、しばしメロンさんを見つめて呆然とする私であった。