婚活指南を頼まれて、嫌々目にしたスイカ君のプロフィール。
それを読む限り、かなりヤバイ男性に思えてならなかった。
慌てて関わりたくない旨を後輩に連絡したのだが。
レイコはなかなか引き下がらない。

「どういうことか説明して」

いや、どうもこうもない。
就職面接に行ったとして、面接官から「あなたの短所は？」と聞かれた際に。
「ちょっとさぼってしまうところです（笑）」なんて言ったら採用されるわけないだろ。
なのに当人は、なんで採用されないのか理解できないという。
それと同じことだ。

婚活相手にアピールすべきプロフィール欄に、自分の短所は「ちょっと怒りっぽいところ（笑）」などと記載してしまう人間。
そんな人には何を言っても無駄だ。
根本的に何かが欠けているとしか思えない。

ただ無駄なだけなら全然マシで、上手くいかないことを逆恨みでもされたら堪らないよ。
しつこく食い下がる後輩のレイコに、淡々と言い聞かせるのであった。

「いや、ホントに良い人なんだって」

そんなことを言われても私には関係ない。
そもそも本当にヤバイ人の多くは、外面は意外と良い人が多いものだ。
もちろんスイカ君が実は普通に良い人で、単に少し間が抜けているだけ。
そんなことも全然あり得るだろう。
それでも、昔からの旧友ならさておき、会ったこともない大人の男性に偉そうに講釈を垂れるなんてやっぱり間違っている。

そうきっぱりとお断りをして、この件はもう終わったものだと思っていたのだが。
翌日、まさかのスイカ君本人からメールが届いたのであった…