メロンさんと朝まで過ごしたその日。

ピーチさんから1件のＬＩＮＥが届いていた。
「次の横浜デートが今から楽しみ♪」
そんな、これまで通りの他愛の無いメッセージ。

しばし画面を眺めながら、早くお伝えしなきゃなと思う。
思うが…

なんてお伝えするのが良いのだろうか。
ピーチさんとはもちろんまだお付き合いしているわけじゃない。
それでも、既にそういう雰囲気になっていたし、私自身も次に告白しようとさえ思っていたのだ。
それがいきなり…

ＬＩＮＥでサラッとはさすがに失礼か。
かといって、わざわざ呼び出してお話するのも…。
電話がいいのかもしれないが…
うーん。
そんなことをウダウダと考えているのはホントにしんどかった。

断るより断られる方が遥かに気が楽。
改めてそんなことを思いながら、ずいぶんと迷いながらもやっぱりと、ＬＩＮＥでメッセージを送ることに。

「他の方とお付き合いをさせて頂くことになりました」
「ピーチさんがお幸せになることを心からお祈りしています」

出来るだけ簡潔に。
そう心掛けてエイヤと送信ボタンを押す私。

お返事は無い方が気が楽だな。
そんな風に不遜なことを考えていたが、結局その日０時を回ってもピーチさんからの返信は特になく。
正直安堵する気持ちが大きかったものだ。

しかし。
何となく眠れなかった深夜。着信でスマホが震えるのに気付く。
ピーチさんからだ。

そこには長文でびっしりと、感謝の気持ちと私の事をどれだけ好きだったか。そんな想いが書き綴られている。
そして最後は、こう締めくくられていた。

「出会ってくれて本当にありがとうございました」
「本当に幸せになってくださいね」