時は少し遡る。
ピーチさんと初めて会ったその日から、新しいあいさつを送ることは少なくなっていた。

それまでは毎日誰かしらにあいさつを送り続け、新しい出会いを求め続けたものだ。
いつ誰にフェードアウトされてもいいように、と。

それでもピーチさんとやりとりを重ねるにつれて、別の方とのメッセージ交換がどんどん煩わしくなっていく。
こんな気持ちではお相手にも失礼だな。
そう思ってピーチさんお一人に絞り始めたのだった。

とはいえ。
一人の女性に意識が集中し過ぎるのも、婚活の世界ではあまり好結果を生まない気がする。
これは、先人達のブログを読ませて頂いて得た「教訓」だ。

そんなことを考えつつ、とりあえずあいさつを送ること自体は続けてみることにした。
絶対無理だよね、そう思える方々だけに。

とても綺麗な女性。びっくりするほど可愛い女性。
しかも20代の。

お相手の希望年齢など完全に無視してしまっている。
自分からあいさつを送っていながら、ほとんど嫌がらせに近いのでは。
そんな自責の念にかられることも。

そして当たり前のように足跡すらほとんど付かず、あいさつ成立など夢のまた夢である。

当然だよね。
そうした現実を冷静に受け止めながら、改めてピーチさんと出会えた幸運に感謝していると。

ある日いきなり、あいさつ成立の通知が届いたのだった。