ミカンさん⑥帰らないの?
お店を出ると外はすっかり暗くなっている。
「今日は本当にありがとうございました」
「本当に楽しかったです」
「良かったら今度はご飯でも行きましょうね」
そうお礼を伝えた私。
するとミカンさんの口から意外な反応が返ってきた。
「えっ?帰っちゃうんですか」
???
想定外の台詞に一瞬固まってしまいました。
え?帰らないの?
思わずキョトンとする私に対し、ミカンさんはこう続けた。
「少し飲みに行きましょうよ♪」
「嫌ですか?」
いや、もちろん嫌ではない。むしろ嬉しいお誘いだ。
(これが若い頃なら、もしかしてこのままムフフな展開も!?なんて下心丸出しになるところである。)
しかし…
今回は婚活で出会った二人。結婚を意識できる異性との出会いを求めているわけで。
まずはお茶でも。そうお誘いしたら、初対面からカフェで5時間。
そのまま引き続き飲みに行く…。
違和感が無いといったら嘘になるだろう。
一瞬そんなことを考えるも、可愛らしい女性からのお誘いを断るわけもなく。
はい、喜んで♪
そのまま私の知っているお店へと二人で向かったのだった。